うさぎとねこ

心の断捨離

父のこと

父と最後に会ったのは

小学校3年生の時だっただろうか

 

母と家を出てから初めて父の家に泊まった。

隣で寝てる父のいびきがうるさくて

眠れなかった記憶がある。

 

顔は覚えてる

どんな人かと聞かれたら分からない

怖くも優しくも温かくもない

 

母が離婚を申し立てる理由に

父からの暴力をあげていた

母に対しても、子に対しても

 

これはあくまでも理由であって

事実ではないと思ってる。

いや、手を挙げた事実はあるかもしれないが

母も母だからお互い様だ。

 

 

3歳までの記憶の中に父もいる

 

1つ目は車の中

私が何か悪いことをして

前で運転していた父が後ろを向いて

叩いてきた時のこと

それはそれは怖くて泣いた

 

小さな子どもに手を挙げるなんてどうかしてる

とよくいわれるが

私も悪ガキだったのかもしれない

いや、どんな理由があれ暴力は良くない。

 

 

2つ目は

父に肩車されて帰宅したとき

父がふと手を離した瞬間

私の頭は床に垂直にぶつかった

その瞬間は鮮明に覚えている

 

その後

救急車の中で泣いていた記憶が微かにある

脳震盪だった。

 

母曰く私は3歳までに脳震盪を3度経験しているらしい(児童相談所案件か。笑)

よく生きてたな自分と思うが

恐らく離婚する為に話を盛っている。

それ以外にも、母が原因の可能性だってある。

 

 

3つ目は

私と妹が寝室で寝ていた時

リビングから両親の喧嘩する声が聞こえて

目が覚めた。

 

部屋の隅と隅で怒号を浴びせ合う父と母の間を

妹と泣きながら1周して

二人して母の後ろに隠れて父を見た。

これも鮮明に覚えてる。

 

今思えばなぜ母の後ろに隠れたのか分からない

この時のこと、父に対して未だに罪悪感がある

 

これまで病んでどうしようもなくなったとき

いくつか頭に浮かぶ光景の中にこれがあった。

 

涙が出てきた。

 

この時の感情はよく分からない。

分からないが正解かもしれない。

子どもながらに何かよくない事がおきてることは察していて

でもそれが何かは分からなくて

ただただ泣くことしか出来なかった。

 

 

いつか父に会うことがあるのなら

一体どんな話をするのだろう。

この時のことを話すことはあるのだろうか。

死ぬまでにきっと一度は会うはずだ。

孫は抱っこして欲しいな。

 

 

父との良い思い出を探そうとして

最後にあった日に

こどもの国に連れて行ってもらったのを思い出した。

妹と二人でキーホルダーを作った記憶。

 

 

父はどんなことを思って生活していたのだろうか

父の側に妹がいて良かったと心から思う。

一人じゃないだけで人は救われる。

強くなれる。

 

孤独が1番の苦しみであることを

私は知っている。